子供が川崎病になりました 後編 (入院~退院後まで)

こども

こんにちは!Tommyです

先日子供が川崎病になりました

 

発症から入院までの記録はこちらから

入院が決まり、やっと治療開始となった以降の話を後編では記載していこうと思います

ほぼ8割が一度目の治療で快方に向かうと説明されていたものの、我が子の経過はそれとは違うものを辿っていきました


くすぶり型川崎病



ネット上でもあまり情報がない
このタイプの川崎病に該当した我が子の治療経過を入院日数ごとに細かく綴っていくことで
同じような症状の方の参考になるといいなと思っています

入院後の日々

入院初日~2日目 1回目の免疫グロブリン治療開始

入院が決まり、早速免疫グロブリンという血液由来製剤を点滴していきました
濃度によって点滴時間がことなるようですが、我が子のケースだと12時間でした

この点滴はお昼過ぎから始まり深夜まで続きました


やはり血液由来ということで直後の拒否反応等をしっかり見るため
点滴開始直後はしばらくすぐ横に看護師が様子をみながら待機して
定期的に状態を計測していきました

点滴の管、心電図のコード、足につけた計測器等
いくつも管に我が子がつながれた姿は痛々しいものがありました

点滴を引き抜いたりするのか懸念していましたが
入院初日はそうする元気も無く、ただぐったりとしていました



早く良くなってほしい・・・その思いが伝わったかのように、点滴の効果は思った以上に早く
夕方ごろから熱が下がってきました
あれだけ1週間以上近く40度前後をさまよっていた体温が夕方頃には38度台に


またここ数日全く取れていなかった食事も少しずつ食べられるようになり
確実に点滴の効果が出てきて、目に見えて回復してきていることがわかりました

さらに翌朝には平熱の36度まで下がっており、血液検査の炎症数値の結果も改善傾向になりました

ただ、川崎病の特徴の1つということでずっと機嫌は悪くほぼ泣いているので
1日中抱っこし続けている状態ではありました


また、夜も睡眠が浅く「やっと寝てくれた!」と思っても、点滴の管を嫌がって急に泣き出したり
相部屋の子の泣き声で起きたりして、抱っこしてはおろして、また抱っこして・・・
を何十回と繰り返していました
(24時間付き添い入院の過酷さはまた別記事に書きたいと思います)


入院3日~6日目 謎の紫斑と再燃



血液検査の値も一時的にカリウムやナトリウムの値に異常値が見られたものの
長期機関の食事摂取がなかった点も要因のようで炎症数値をメインとして日に日に全体的に改善傾向に

また、体温も安定して平熱を保っており
食事量も増え、1日のうち数回ですがニコっと笑顔を見せてくれることもでてきました




ですが、入院して6日目
朝ふとみると腕や足に再度赤い発疹が見えました
時間が経過してお昼すぎになるとさらに濃くなり紫斑のようになっていく発疹



担当の先生方も何度も様子を見に来てくれて、
川崎病再燃なのか薬疹なのか、はたまた他の病気なのか
同様の症例がないか色々な論文を調べてくれたのですが
該当する事例が見つからず、2回目のグロブリン投与を実施するべきか、かなり判断に迷っていました


しかし、熱自体は上がっておらず炎症数値も落ち着いている点から、
溶連菌のため服用している抗生剤の薬疹の可能性が高いのではということになり
一旦一時帰宅して様子を見つつ問題ないようであればそのまま数日後に退院という話となりました


腕の紫斑にすっきりとしないもやもやを抱えながらも
数日ぶりに家に帰って家族と過ごせることに喜びを感じていました


ただ、やはりこのまますんなりと退院とはいきませんでした・・




約1週間ぶりに家に帰宅したにも関わらずかなり機嫌の悪い様子に不安を抱えながら
睡眠不足のせいかなと早々にお昼寝をさせました



その後、泣きながらお昼寝から目覚めた子供を抱きしめると


「なんだか体が熱い・・・」


38.8度



再燃したんだ・・
やっぱり紫斑は再燃だったんだ・・
不応の20%に該当してしまった・・・


一度持ち直した心がいきなりまた底に落とされた気分でした



しかし、落ち込んでいる暇もないので早々に病院にとんぼ返りし
そのまま再度2回目の免疫ガンマグロブリン治療開始となりました



入院7日目~8日目 2回目の免疫グロブリン治療へ

1回目点滴時と同様にすぐに点滴の効果がでて
熱の下がり始めました


先生からも
「再燃してしまう例はこの病院でもいくつか事例がありますが、2回目のグロブリン治療でほぼ完治しています」
と説明を受け


そうかこれが最後だから頑張ろう!と自分を奮い立たせました



24時間付き添い入院、終わりが見えた後に一度おとされた精神を奮い立たせないと
心身ともに続きません

1回目同様点滴効果はすぐに現れ、体温も下がり食事量もすぐに元に戻って
プレイルームで笑顔で遊ぶこともできるようになってきました


やっと終わりが見えてきた・・・そう思っていました

入院9日目~11日目 微熱が下がらない・・・「くすぶり型川崎病」の診断

2回目の治療から体調はみるみる改善していったものの
微熱が続いていることに引っ掛かりを感じていました

川崎病前なら大体36度台が平熱だったのですが
点滴終了後大体いつ計測しても37度前半


また夕方からは38度台になることもあり、
夜に嘔吐することもありました

2回目のγグロブリンの治療効果を判定する経過日数を過ぎても
平熱に戻ることはなく、何度も血液検査や心臓のエコーチェックが行われました

ただ、血液検査の炎症数値はあがっておらず
熱だけが平熱に戻らない

川崎病の治療は
病院によってその治療方針が分かれていくことが多いようで
初回は免疫グロブリン投与が主流なのですが、それ以降はステロイドパルス療法という
ステロイドを大量投与したり、また他の治療法を実施する病院もあるようです

というのも
川崎病自体原因不明の病気
(だた流行発生するという事実から、何かしらもともとの体質的な要因に感染症がキックとなって発症するのではといわれている説があるようです)
そして免疫グロブリンがなぜ効果があるのかもわかっていないようです

そのため2回目の治療後、効果がない場合は明確な治療法が確立しているわけではなく
病院や先生の方針、患者の状態によって治療法が分かれていくようです

ここ数日の状態を見て、川崎病を発見してくれた先生も診察に来てくれて
今後の治療方針を説明してくれました

先生曰く、川崎病は血液検査の炎症数値よりも体温がかなり重要になってくるとのこと


そのため37.5度を超えてくるとなると
「くすぶり型川崎病」の可能性が高い

このまま弱火で川崎病をくすぶらせておくと、
ゆくゆく心臓の血管の炎症が続き冠動脈流が結果的に発生する可能性もあるようで
炎症数値はあがっていないがステロイド療法を実行することを提案されました

私自身も夜な夜なネット上の医学論文や各病院の報告レポートを読み漁っており
その結果「くすぶり型の川崎病」という存在は把握しており、該当するのではないかという疑念を抱いていたので、先生からも同様の説明があり、その説明はしっくりきました

ある病院の報告では、くすぶった状態である程度経過した後に冠動脈流が発生して死亡した幼児の事例が載っており、そのリスクを考えるとたとえ今今入院期間が長引いたり、ステロイド療法のリスクが多少あったとしても何かしら治療すべきだと感じていました

ただ幸いだったのは、そこまでの高熱ではないため、点滴による大量投与ではなく経口摂取していくことで一旦様子をみていくことに

点滴をひどく嫌がるために、その点はほっとした点でもありました



その日から早速経口でのステロイド摂取が始まりました

入院12日目~ ステロイド療法の結果やっと出口が!

翌日、ステロイド摂取の効果なのか、あれほど37度前半から下がらなかった体温が
久しぶりの36度台に

やはり何かしらの炎症が体の中で起きているんだ・・・

そう実感しました

先生の説明でも

川崎病はガイドに「病気」と捉えるより
症状によって発生する「病態」と捉えたほうがよく
人によっては、その病態の強さが強火でガッと短期間続いたり弱火の状態がコトコトと症状が長期間続くこともあるようで
再燃したのかどうかの判断がかなり難しいようです

我が子の例でいうと、最初は強火でしたが、その後弱火でコトコト続いていたタイプだったんでしょうか・・・


いずれにしても一番怖いのは心臓に冠動脈瘤ができてしまうこと

弱火であってもくすぶっている火を見逃さずに徹底的に早めに消しきることが大事なようです



退院日 念願の退院


翌日もちびたの体温は36度台のまま


このまま心臓エコーで問題がなければ退院できることとなりました

結果的に心臓に水は多少溜まっているものの
腫れ等も見られずに現時点での問題はないということに・・!

もう子供も元気が溢れて、ベッドの上だけで1日を過ごす生活に限界がきていたので、
本当によかった!と感じました




退院後について


ステロイドとアスピリンの継続服用による副作用


退院後も10日程度はステロイドを継続服用しています
というのも服用量を減らすとまた37度台になることがあり
再燃を心配して度々電話で先生に相談したりしました

また、ステロイドの副作用なのか食欲がかなり増え
保育園でもおなかがぽよぽよでほっぺもさわりたくなりますね
と先生たちからは好評でした・・・

同時に服用しているアスピリンは
服用時にインフルエンザや水ぼうそうに罹患すると脳症発症リスクが高まるようで
保育園等で流行した場合は一旦服用を中止する等様子を見ていく予定です

コロナ後の感染流行により夏でも今年はインフルエンザが流行しているようで
服用期間中に感染しないように日々人込みを避けるように生活をしています

また、血液がサラサラになり出血時は血が止まりにくいため
特に頭部の打撲等には気を付けるように言われました

ただ、元気いっぱいの2歳児
常に家中でも走り回ってどこかにぶつけている状態なので最初はどれくらい強く打つとだめなのか判断に迷いました

退院後検診でも、そこまで強く打っていなければ様子を見て問題ないということだったので
気にしすぎて行動を制限しすぎないようにはしています

あと、これも副作用の1つなのか
体を動かしたりお風呂に入るとすぐに顔がりんごのように真っ赤になるようになっていて
保育園でも先生のたびたび心配されています・・

定期的な心エコー

川崎病の一番怖い点は完治後に発生する冠動脈溜
そのため退院と5年程度、定期的な心エコーによるチェックが必要なようです


5年!?と最初は思いましたが、徐々に期間もあいていき
ゆくゆくは1年に1回程度となるようなので
このまま問題がない状態で経過していってくれる良いなと思っています

まとめ

なかなか原因特定できずに
日数が経過してしまった後に発覚した今回の川崎病

それも最終的に免疫γグロブリン不応ということでステロイド療法までに至り
精神的にアップダウンを繰り返した日々でした

徐々に子供の笑顔が出てきて、食欲も戻り歩けるようになってきた時は
本当に本当にうれしかったです!

ですが、川崎病の再発率は4%あるようで
かなり体感値としては多いなと感じています

ただ今回の経験を通して川崎病の症状を把握することができたので
今後体調が悪くなった際には真っ先に川崎病ではないか、と判断でき
今回より早く発見できるのかなとは思っています
(再発しないことを祈るばかりですが・・)


また、今回かなり大変だったのが
24時間の付き添い入院

ニュースでも話題になっていましたが他人事のように感じていた矢先
自分ごととして降ってくるとは・・まさかこんなに大変なものだとは思いませんでした
こちらは書き出すと長くなるので、また別の記事でまとめたいなと思います
(付き添い入院時にもっていってよかったグッズ等も記載したいなと思っています)



平穏な我が家に突如やってきた川崎病での入院生活
いつも通りの日常を送れることに感謝しないといけないと今回のことで強く感じました


去年に引き続き、今年も夏らしいことが全くできずに過ぎていきそうなので
人込みを避けつつ子供たちと残りの夏を楽しんでいきたいと思います

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